マンションの視聴覚設備(有線受信編)|様々なコンテンツを楽しむための視聴覚設備-その2

賃貸マンションの視聴覚設備として、前回「地上デジタル放送」と「衛星放送」の基本的な内容についてご紹介しましたが、今回は共同アンテナではなく、有線で受信する視聴覚設備をご紹介します。
まずは、特徴からみていきましょう。

【有線放送とは】
有線放送とは、有線放送事業者が自社の基地局で受信した放送を、同軸ケーブル(テレビ接続のケーブルと同じです)や光ケーブルなどを利用して、映像信号を配信する放送方式です(下図参照)。
高度な受信環境と、有線による確実な送信環境になっていますので、映像の乱れ等もなく安定した視聴覚環境を得ることができます。
また、主な受信環境の不良は事業者側の問題になることが多く、事業者にて解決が図られますので、賃貸マンションオーナーの手を煩わすことはありません。
※ただし、賃貸マンション内の設備の問題がある場合は、賃貸マンション側での解決が必要となります。

では次に、有線放送の種類と何が視聴できるのかをみていきましょう。

【CATV/ケーブルテレビ】
代表的なものはCATVです。エリアごとに各CATV事業者が受信した放送を同軸ケーブルで配信しています。(最近では光ケーブルを使用して配信するケースも増えています)
賃貸マンションの所在地につき、概ね1社が担当しているケースが多くみられます。
CATVの他には、インターネット回線を利用し、光ケーブルで放送を配信している事業者もあります。
それぞれ、料金や提供するサービスが異なります。たとえば、CATVでは、インターネットや電話のサービスも提供されるケースなどもあります。

【視聴できる番組】
どちらの事業者も、「地上デジタル放送」・「BS・CS110°衛星放送」・「CS衛星放送」が提供されておりますが、CS放送番組のラインナップが各社で異なります。
他には、アンテナ受信とは違い、「ラジオ放送」も提供している事業者が多いことも特徴です。
また、CATVでは、コミュニティチャンネル(地域チャンネル)も提供されています。これは、各CATV事業者オリジナルのチャンネルで、その地域に密着した情報を放送しています。イベント等の情報はもちろん、災害時には地域に特化した情報が配信されることも期待されています。

ここまで、「地上デジタル放送」と「衛星放送」、そして「有線放送」と各視聴覚方法の説明をしてきましたが、それぞれにメリット・デメリットがあります。賃貸事業としての導入を考えていくには、入居者ニーズに応じ比較・検討する必要があります。
次回は、それぞれのメリットとデメリットをご紹介させていただきます。

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