コンクリートブロック塀|コンクリートブロック塀の安全対策について
コンクリートブロックを鉄筋で補強し、ブロックの中にモルタルを充填しながら積み上げて造られた塀のことをいいます。写真のように街中、住宅街等で普段から見かけます。比較的施工が容易なこと、耐風、耐火、防犯、視線を遮るなどの点で効果的です。日本では、戦後から急速に全国に拡大したと言われています。
大きな地震が発生する度にコンクリートブロック塀が倒壊している画像をテレビなどで目にしている方も多いでしょう。
そもそもコンクリートブロック塀はどのようなことが原因で倒壊してしまうのでしょうか。
(1)施工の問題(鉄筋が入っていない、基礎が無い、控え壁が無い等)
大工や施工会社が手抜きをしていたケースや、職人さんが自分たちの経験や基準で施工していたといったケースが当たります。1971年には建築基準法にコンクリートブロック塀についての規定が設けられ、大きな地震が発生するたびに改正されてきましたが、昭和の時代、どこまで基準法に忠実に実施していたか、今では知る由がありません。
(2)経年劣化(暴風雨や地震、人為的等、外部からの力により劣化が進行することも含む)
コンクリートブロック塀の中には通常、補強のため鉄筋が入っています。その鉄筋もひび割れ等により水が内部に浸入することで錆びついてきます。そして錆びた鉄筋は体積を膨張させてコンクリートブロックを破壊します。また錆の進行により鉄筋も脆くなっていきます。
(3)コンクリートブロック塀の重量
コンクリートブロック塀は、高さ2.2m、幅1.2mのものでも、重さが330kg~350kg(充填モルタル・鉄筋等除く)になります。たとえその一部であっても倒れてきたら人間には支えきることはできません。これが高いところから倒れてきたら、重大な事故となるのは明らかです。
コンクリートブロック塀は、建物本体のように適切な診断や補修が行き届かないものです。また国土交通省のホームページにも基準が掲載されておりますので、皆様が所有されてるブロック塀が適正に設置されているかどうかご参考にしてみてください。
国土交通省 : https://www.mlit.go.jp/common/001239765.pdf
今回は、皆様の所有資産や近隣の安全にも関わるテーマとして、コンクリートブロック塀についてご紹介させていただきました。
更新日:2021年5月28日