マンションの外壁の仕上げには、タイル、塗装(吹付タイル)、モルタル、石張りなどいくつかの種類があります。
タイル仕上げは高級感や格調高さを印象付けることができ、デザイン的にも優れています。
また、紫外線や風雨などに強く、躯体のコンクリートを中性化などから保護するという大切な役割も担っています。
メリットの多いタイル仕上げですが、築年数の経過とともに経年劣化などにより、タイルの浮き(※1)などの不具合を引き起こすことがあります。
今回のコラムでは、一般的なタイル不具合の修繕方法(2通り)をご紹介させていただきます。

※1 不具合の原因は、太陽熱による躯体と仕上げ材(タイル)の膨張・収縮率の違いや振動による挙動など様々な原因が考えられます。

【参考:タイル不具合写真】

【タイル下地モルタル浮きに適した工法】
◆アンカーピンニングエポキシ樹脂工法
躯体とタイル下地モルタルの隙間に樹脂を注入し、細いステンレス製のピンで躯体とタイル面を固定する工法です。

≪メリット≫
費用が抑えられる。張替え工法より、発生する音や振動は少なめ。
≪デメリット≫
タイル下地が見えない状態での施工のため、注入した樹脂がどこまで広がっているか分かりづらい。
 

【タイル下地モルタル浮き、タイル陶片浮き、タイルのひび割れに適した工法】
◆タイル張替え工法
不具合の認められるタイルを除去し、新規にタイルを張り付ける工法です。

≪メリット≫
タイル下地モルタルの状態が見えるため、隠れた不具合を見つけやすく、注入工法より信頼性が高い。
≪デメリット≫
注入工法より費用が割高。
新規に張り付けたタイルと既存のタイルとの色が合わないことがある。

タイルの浮きは、そのまま放置すると剥落事故を引き起こす可能性があり、人命などに甚大な危険を及ぼすことがあります。
また、法律・告知などでも、適切に建物を維持・保全することが求められています。

【参考:建物の維持・保全に関する法規・告知例】
◆建物の所有者等は、建物を常時適法な状態に維持するように努めなければならない
 (建築基準法第8条抜粋)
◆賃貸人は、賃貸物の使用および収益に必要な修繕をする義務を負う
 (民法606条抜粋)
◆外装材がタイルおよび石張りの建物は、新築後、あるいは前回のテストハンマーによる
 打診調査から10年を超えた場合は、必要な個所の打診調査を実施して確認する
 (国土交通省告知第282号抜粋、除外規定あり)

建物の入居者・利用者にとって安心で安全な建物とするためには、適切な時期に適切な修繕を行なうことが重要であり、ひいてはそれが資産価値の維持向上につながります。

当社ではお預かりした建物を安心・安全で快適な状態に保つため、計画的に「建物劣化診断」し、建物所有者様のニーズに合わせた提案を行なっております。
建物管理でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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