連結送水管耐圧試験|建築物の保全・不具合の事前把握

当社では入居者の方に安心・安全に暮らしていただくために、お預かりした建物を法令に基づいて定期的に点検を行っております。今回は「連結送水管耐圧試験」を紹介致します。

「連結送水管耐圧試験の概要」

連結送水管とは建物内で火災が発生した際、ポンプ車がホースをつないで建物内に放水するための設備です。
消防車と建物外部の送水口(消火栓ボックス)に付属のホースをつなぎ、建物内部の放水口より水が放水できる仕組みになっています。
しかし、いざ火災発生時に消防車で水を送ってみると、配管が腐食・破損しており、消火活動に支障をきたす可能性があるため、この点検が法令で定められています。

「対象となる設備」
設置から10年が経過した設備が対象となります。
初回点検以後は、3年ごとに点検することが義務付けられています。
※消火栓箱の中の消防用ホース(保形ホースを除く)も同じ間隔で点検が必要です。

「外観点検」
◆耐圧試験の前に外観点検を以下の手順で行います。
①配管の接合部分、床等に漏水の跡が無いかを確認します。
②送水・放水口に損傷が無いか確認します。
③送水管の配管系統に損傷が無いか確認します。

「耐圧試験」
①検査の準備作業として、送水側と放水側に計器を取り付けます。

②高圧送水機器を接続・稼働し、配管内に送水します。



③放水側まで水が充填されたことを確認したら圧力をかけ、水圧が一定に保たれているかを確認します。
一定時間、水圧が保たれていれば異常なしで完了。水圧低下があった場合は、原因を探るための調査と補修が必要になります。



※隠ぺい部分が多い場合など、漏水事故の影響が大きくなりそうな場合は、最初に空気圧による予備試験を行うと、事前に把握ができます。



消防設備の点検は、有事の際の被害を最小限に抑えるための重要な法定点検です。
適切な点検を実施するために、賃貸マンションでは、ご入居者の方にもご協力をいただく必要があります。

当社では、専門知識を持ったプロ(有資格者)による定期的な点検やメンテナンスを実施し、適正な修繕等の提案を行っています。
各設備を適切な状態に保つことで安心・安全な暮らしの提供につなげています。
 

以上

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